和田慎二作『バラ屋敷の謎』1972年12月

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ネタバレあります、ご注意ください

『バラ屋敷の謎』は昭和47年12月の作品(1972年)

『大逃亡』に一緒に収録されていました。

目次

登場人物

  • 浅野ユミ
  • 間久部五郎(マック)
  • 狭間剛一教授
  • 狭間ジュン

あらすじ

バラ屋敷と呼ばれる館に家庭教師として雇われた浅間ユミ。

教えるのは子供だと聞いていたのに、専門の家庭教師が何人もいた。

ユミの専門は植物学。

前任者はおかしくなってやめていた。

雇い主は狭間と名乗った。

連れていかれた部屋は、扉から家具から壁、すべて緑色に塗られていた。

そしてその中に、髪の色が緑の少年がいた。

その少年がユミの生徒、ジュン。

彼はどんなに難しいことでも、すべて覚えてしまう天才だった。

ある日、予定時間より早く屋敷についたユミは、屋敷の扉が開いているのを疑問に思うが中に入る。

そこには先客マックが息をひそめて隠れていた。

その先にはいつもとは違う雰囲気のジュンが、バラを見ながら微笑んでいた。

バラのとげでけがをするジュン。

そこに狭間が来て、外に出たジュンをすごい勢いで怒り、家に連れ戻す。

授業の時間には、いつものジュンに戻っていて、けがをしたことも覚えていなかった。

ユミはジュンを普通の子供のように、外で遊ばせようと画策をするも、狭間に見つかってしまい、

家に忍び込んだことがばれていて、マックとともに家庭教師を辞めさせられてしまった。

その後、バラ屋敷に忍び込み、けがをしたマックと一緒にいたところに、

天才少年狭間ジュンが世界コンピューター人間コンテストに優勝したとニュースが流れた。

マックはバラ屋敷の秘密を探る私立探偵だった。

一緒にバラ屋敷に忍び込みマックとユミ。

狭間は、人工頭脳額の権威、狭間剛一教授。

そして、ジュンには巨大電子頭脳の送受信機が頭に埋め込まれていた。

ジュンは愛されていないことを悟り、コンピューターに火をつけてしまう。

バラ屋敷は家事になり、教授もその中で死んでしまった。

ジュンはもともとは自閉症だった。

ユミはバラを見て微笑むジュンを見ていたので、弟として一緒に暮らして感情を取り戻せると希望を抱いた。

俺も手伝うというマック。

感想

1972年の作品。

今から50年近くも前の作品です。

自分のプライドのために、障害を持った子供を否定して天才を人工的に作る教授。

母親はいずこに!?

ユミはマックを引き取れるのか!?

58歳になって今、読み返してみると、突っ込みどころ満載。

とっても新鮮な気持ちになりました。

当時小学生の頃の私には、もちろん知る由もなく、ただただ、面白いとか怖いとかで読んでいたのしょうね。

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